内定辞退の連絡は手紙だけでは失礼?【押さえるべきポイント解説】

内定を辞退する場合、内定を辞退する旨だけでなく、せっかく内定を頂いたことへの感謝と謝罪の気持ちも一緒に伝えることが必要です。そのような感謝と謝罪の気持ちを伝えるにはあえてアナログな手紙を活用してみましょう。
ここでは内定辞退をする際に、メールや電話と合わせて、手紙を効果的に使用する方法をご紹介して行きますので、ぜひ参考にしてください。

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内定辞退の連絡【手紙だけで良いの?】

ここでは、まず手紙の特性を整理してみましょう。
手紙を利用する長所としては、大きく3点あります。

内定辞退の連絡に手紙を利用する3つの長所

1点目は、就職活動のシーンにおいて、送付した記録を残すことができるため「連絡をした・連絡を受けていない」といったトラブルを防止することができます。簡易書留などを利用することで、発送日や配達日をネット上で追跡することもできます。

2点目は、手紙という直筆の文章を送ることで、電話やメールなど他のツールに比べて、本人の意思や気持ちをしっかりと伝えることができる点です。俗に「文字は、人柄を表す」と言われます。きれいな字と、丁寧な字は違います。仮に、字が汚い学生でも、ゆっくり丁寧に気持ちを込めて書くことで、目的は達成できます。

ちなみに、文章を送るという行為ができるメールは、送信日時が明確になる長所がある反面、学生は安易にコピペした文章を使いまわすことが可能で、企業に「文字は伝わる」が、「行間にある心」のような学生の気持ちまでは、伝わりにくいものです。

3点目は、手紙は時間を選ばずに連絡することができます。電話では、企業に連絡する際に忙しい時間帯を避けるなどの配慮が必要となります。しかし、手紙であれば深夜に作成してそのまま投函すれば良いので、時間を有効活用することがができます。

4点目は、内定辞退の連絡を電話や直接伝えて場合、内定辞退を考え直すように説得されてしまう可能性があります。内定辞退の対応は、学生比べて企業の方がはるかに慣れています。

例えば、
「将来の幹部候補生として育成するように役員から指示をうけている。」
「私も同じように悩んだけれど、結果我が社を選んで正解だった。」
「入社試験の評価は、あなたより下だった先輩の〜さんは、今第一線で活躍しているから安心して。」
と、説得しようとする可能性があり、電話1本ですぐに内定辞退ができないケースがあります。そのため、先に手紙で内定辞退の旨の連絡をした上で、その後に改めて電話で伝えることも有効です。

就職活動において、電話やメール、手紙の特性を理解して、それぞれを上手に使用することが大切です。一つの連絡方法にこだわることなく、それぞれの連絡方法を補完しながら利用していきましょう。

内定辞退の連絡に手紙を利用する3つの短所

手紙の短所としては、すぐに内容を伝えることができない点です。

就職活動において、企業によっては各ステップに期限を設けてあり、「辞退される場合は、~までに連絡すること」と、事前に告知している場合があります。今後の研修計画や、配属を検討するにあたり、内定した学生を早めに採用者として確定する必要があるためです。

郵送の場合は、企業の住所地を所管する郵便局に持ち込んでも速達でも、当日配達が困難な場合が殆どです。時間に余裕がある場合は、手紙で辞退を連絡しても問題ありませんが、期限が迫っている場合は他の方法を併用した方が良いでしょう。

内定辞退の連絡【手紙だけでも伝わる例文集】

内定辞退を手紙で行う場合「内定辞退届」と呼ばれる、社内届の提出を求められる場合があります。もし内定先の書式がある場合はそれを使用してください。

まずは、内定辞退する旨を手紙で伝える際の、基本的な注意点をご紹介していきたい思います。

基本的な注意点|その1

ビジネスでは、結論と理由がコンパクトにまとめられていることが必須です。
だらだらと企業のことを褒めたり、自分の心の動きを記載することは不要です。内定を辞退する旨、内定を頂いたことへの感謝と辞退することへの謝罪の気持ちをコンパクトに記載しましょう。

横書きでも構いません。数字を書く場合もありますから、縦書きである必要はありません。また、文字の大きさは、中学高校の教科書の文字レベルであれば、まだギリギリ許されます。新聞記事の文字は小さすぎるため敬遠されます。
適度な文字の大きさで、要点をまとめた内容にすると、A4用紙一枚が、最適であることがわかると思います。

②. 文章のタイトル
「内定辞退」というキーワードと「お詫び」が具備されておく必要があります。
NGな例としては、内定辞退の「お知らせ」「ご連絡」「ご報告」があたります。企業は長い時間をかけてその学生を選考してくれたことに対して感謝の気持ちとともにお詫びをすることが必要です。そのため、「内定辞退にかかるお詫びについて」が良いでしょう。
また、メールタイトルでよく使用されるケースがある『【お詫び】〇〇について』では、手紙の文書には合いません。

③. 企業名
文章には、あて先にあたる株式会社A商事 御中と記載する必要があります。誰に対して出したものかを最初に明確化するためです。ここでは、(株)などの略称は使わないようにしてください。また、代表取締役社長 B殿まで書く必要もありません。社長個人に対して提出するものではなく人事部に提出する文書だからです。

④. 記載した日付と名前、学校名、学部名、受験番号など
記載した個人と記載した日付を識別するために文末でも良いので記載します。

⑤. 内定辞退の理由
ここでは、同業ライバル企業の社名を出すことや、B社のここが優れているなどと企業を主語とした比較をすると失礼になります。その場合、多くを語らないことが最善ですが、かといって余りにもさらっと流すと、真意が伝わりません。
ここで必要なエッセンスは、「悩んで判断した」「内定はうれしかった」「適性」 です。
悩んだうえでのファイナルアンサーであることを宣言することで企業の反論を封じます。
内定は、うれしかったことを表現することで、評価してくれた企業に感謝の気持ちを伝える。自分に正直になり、自分の適性に限りなく合致する企業に就職することとしたと伝える。

これらを総合して過不足のない手書きで作成する内定辞退の文例は、以下の通りです。
(ここでは、季節のあいさつなどは、省略しています)

株式会社A商事 御中
内定辞退にかかるお詫びについて

私、〜は、〇月より、就職活動を行ってきた中で、御社が一番私自身と学生時代の活動を高く評価くださいましたことに心から感謝しているところでございますが、私の気持ちに正直になってみたところ、
私の10年後、20年後を想像したとき、より自分の適性に合致した仕事を担当できる先で活躍する姿が目に浮かぶようになりました。甚だ勝手なお願いではございますが、この度の内定について辞退させていただくご無礼をお許しください。

日付
名前(受験番号などの識別番号)
学校名(学部名)

A4用紙一枚で収めてください。誤字脱字は書き直しで、修正液や二重線の訂正、吹き出しでの追記は相手に失礼です。
また、!などの感嘆符は、いくら気持ちが入っていてもビジネス文書では不可です。学生がよくつけてしまう位置は、先程の例文では、最後の〜お許しください!です。ただし、仲が良くなった個人間であれば、使うことはあります。
さらに、強調しようとする意図で、キーワードを、「」で表すことは、失礼なのでやめましょう。この文書の意図はタイトルでわかりますから、先程の例文でいいますと、理由を記載している中で、内定を「辞退」させて…。と辞退を殊更に強調しても意味が無いばかりか、逆効果になります。

結果的に丁寧にやらなくてはならないため、必然的に企業にも気持ちが伝わるものです。完成したらなるべく折りたたむことが少なくなるような配慮をして封筒に入れます。

内定辞退の連絡【手紙だけでなく、封筒にも注意!】

封筒については、次の点を注意が必要です。
郵便料金の安い定型郵便物(横9cm~12cm、縦14cm~23.5cm)の大きさの封筒では、A4用紙を4つに折らないと入らないものがあります。折り目が縦横に入る文書は、ビジネスの世界では考慮不足となります。

A4用紙であれば、定形外郵便物となっても折らずにそのまま入る封筒が最善です。やむをえず、折る場合は、A4縦の用紙に対し、横に2本の折り目までであれば許容範囲です。また、その際、折り目に文字が来ないように、行間を合わせていたら、完璧です。

内定辞退の連絡【手紙と封筒・これだけはチェック!】

封筒記載の注意点としてチェックしておくべきものは、まず宛先です。代表住所と企業名だけを記載した封筒は、まず企業の総務部門が開封をして所管部署に送付します。そのため、すぐに人事部などの関係部署に届かないばかりか、社内で別部署に回付されたり、最悪の場合、紛失するおそれがあります。宛先には、部署名の他、担当者名まで入れるようにしてください。
また、封筒には、原則縦書きで住所宛名を書きますが、アルファベット表記の企業などでは、縦書きでは見栄えが悪く、配達時の視認性も劣化することから、横書きでも問題ありません。文書の時にも触れましたが、いずれの場合でも株式会社の略称である(株)は、使用しません。

仕上げに裏面には自分の住所と氏名を忘れず記載してください。これが無いと、万が一、住所相違などがあった場合、郵便局から返戻できませんので、注意してください。

まとめ

就職活動の集大成として内定辞退についても、最後まで誠意をもって臨むことをこころがけてください。就職活動という人生の節目だけでなく、社会人となっても手紙を書く機会は多いので、この経験がきっと役に立ちます。そして、その経験をさせてくれるのは、まぎれもなくあなたに内定を出してくれた企業なのですから。

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